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第23回 馬学講座 が行われました。

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2020年1月13日(月・祝)、
東京農業大学・グリーンアカデミーホールにおきまして

第23回 関東装蹄師会主催 馬学講座
が、行われました。

参加者は151名(子供、会員含む)と大盛況でした。

【動画で学ぶ馬の歩法と、その進化の道筋】~青木先生~
 動画を使って、回転襲歩(ロータリーギャロップ)や、「右回転はなぜ右手前を使うのか」を説明していただきました。
 回転襲歩とは、前、後肢で手前が異なり、肢の着地順番が回転しているのでそう呼ばれるそうです。クロスゲイトともいいます。
 通常馬のキャンター、ギャロップは正面から見ると半身になっているが、前後肢の手前が異なるロータリーギャロップは良い具合に身体がよじれて直進性が増すそうです。
 鹿や犬は崖を飛び越えたり、獲物を追ったりするのに視覚がブレないように直進性のあるロータリーギャロップだそうです。
 右回転はなぜ右手前をするかというと、
 1、肢がぶつからないように。干渉作用。
 2、反手前だと大回りになってしまう。
 ということです。

 ・「馬の身になる」のではなく、「馬独自の事を良く学ぶ」のが大切だ!!。ばかやろーー!。と、言っていたような・・・。

【馬の健康何でも相談室】~Dr,しげ(斉藤先生)~
 主に仙痛と蹄葉炎の関係について説明していただきました。
 蹄葉炎の90%はホルモン異常で、インスリンが効かないⅡ型糖尿病に近く、ホルモン検査が有効とのことです。
 実はチモシーにも糖分は多く含まれており、糖質を抜くためにはお湯なら30分、水なら1時間程度浸けて、糖分を溶出してから与えるのが良いとのことでした。
 疝痛時に腸内細菌が死に、その時に産出される毒素が回り回って悪さをし、それが蹄葉炎を引き起こす一因になっているそうです。

 ・腸は超大事!!。 

新年早々に。 飛節の話し。

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明けましておめでとうございます。

2020年も、怪我を少なく、腰と肘、膝に優しく、仕事をしていきましょうね。

昨年末、エクイエンス主催、シャロン・メイ・デイビス先生の解剖セミナーに参加させていただいた折に、会場が日獣大でしたので、構内のどこかに牛の骨格標本はないでしょうか?。と、参加されていた日獣の学生さんに聞いてみました。

優しい学生さんは、先生に聞いてくれて、その先生もほかの先生に聞いていただいて、なんと! 解剖室の隣の部屋から牛の飛節の骨標本を出してきていただけました。

いや~ 勇気を持って聞いてみるもんですね~。

ご協力ありがとうございました。

かねてから馬のトモ肢の不具合に疑問を持ち、(トモの跛行は前肢の跛行より奥が深く難しいと思っている)、そのキーポイイントとして飛節の距骨滑車が肢軸に対して斜めになっているのが原因の一つではないのか??との大変身勝手な仮説を立てて、日々考えております。

そこで、

牛の飛節はどうなんだろう??と思い、このチャンスに見てみようと思いました。

日装の森先生にも牛と犬の距骨滑車はまっすぐだと聞いてはおりましたので、ある意味その再確認の作業でもありました。

なるほど!! 牛の距骨滑車は肢軸に対して真っ直ぐですね!!。
なんなら、足根骨の形状も違う感じがしますね。

むむむむむ・・・。 なんでだろう???・・・。

確かに「家畜」とか「牧場」という観点から見れば、牛も馬も似てはいますが、進化の過程では確か6000万年前に分岐した全く異なる動物ではあります。
大きく見ればクジラだってラクダの祖先から分岐しており、牛の仲間に入ると思います。

それでもこの全く異なる進化を遂げた牛も馬も「パテラ・ロック」という膝蓋骨のロック機構を持っており、「立ったまま寝れる」という特技を持ち合わせております。

また、「立ったまま寝られる動物」は恐らくみなこの「パテラ・ロック」あるいは「ステイ・アパラタス(支持機構)」を持っているのではないか?? とも言われています。

では、この角度の違いはいったい何のためなのでしょうか???。
 ※このまま読み進んでも答えは出てきません。

JRA総研の先生は「牛は闘う動物、馬は逃げる動物だからではないか」とアドバイスをいただきました。
なるほど!!。

私的には、
1.「馬はトモ肢を真っ直ぐに伸ばして運動したい生き物ではないか??。」
そのために伸ばした飛節が戻りづらくなるために関節が斜めになっているのではないのか???。
 ※これに関しては前述してありますので、詳しくはそちらを読んで下さい。

2.寝ている状態から起立する時、牛はトモ肢から、馬は前肢から立ち上がります。
 もしかすると、その辺の機構の違いがあるのかな~~??とも思っております。

また、そういえば牛は偶蹄のほんの1種にしかすぎず、もしかすると家畜改良によって今の体格になったのかもしれないので、偶蹄の大手?である鹿、インパラとかガゼルとか??そういった動物たちにヒントがあるかもしれないとも思っております。

奇蹄のバク、サイの飛節(があれば)の確認もしたいですね。

取り越し苦労かもしれませんが、この謎がいつか解けたら、もう少し装蹄師さんの仕事がやりやすくなるのではないかなぁ~~・・・と、思っております。

上2枚が牛、線が入った2枚が馬の飛節(全部右後肢)です。

(-_-;) ・・・・・・。

ウルサイ馬が退厩して、

喜んでいたら。

差し換えできた馬が、

もう少しウルサかったという・・・。
ε= (-_-;)

また。

やっかいな馬が退厩して、

喜んでいたら。

別のクラブで再会するという・・・。
(゜ロ゜; またお前かよ❗️❗️

♪ そ~ゆ~ システム~~ ♪

ウマ時々トナカイ。

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100均があれば、馬もトナカイにできます。

シャロン・メイ・デイビスさんの解剖セミナーに参加しました。

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2019年12月8~10日の3日間、シャロン・メイ・デイビス女史による解剖セミナーに参加してまいりました。

シャロンさんはオーストラリア出身で、ホーストレーナーであり、マッサージ師であり、解剖学者であります。
今までに500頭くらい解剖をしているそうです。

500頭の解剖に裏付けされている解剖学、バイオメカニクスの知識は大変素晴らしく、また、その陽気な性格で楽しくかつ、わかりやすく説明してもらえました。


・強いハミは前肢、後肢ともにその可動域を狭くさせる。特に肩、股関節。(首内部の筋肉が萎縮して)
・蹄壁を剥がすと球節の屈曲は戻らない。
・肘関節に多大なダメージがある。
・釘締めのときに肢を前に出すのを嫌がるのは肘関節に問題がある(痛い)から。
・屈腱炎と肘関節の炎症も関連している。(屈筋腱の付着部は肘であるため)
・前肢も後肢も蹄尖が長いのはよくない。(半回時のテンションではなく、駐立時での肢の支持バランスの問題として)
・後肢の蹄尖の長いもの、内側の過高のものはパテラ・ロックの機能を阻害する傾向がある。

以上が今回の参加者で共有できた主な事項だと思います。

個人的には、装蹄師さんには「パテラ・ロック」(膝蓋骨が後肢を伸ばした状態でロックする機能)と、「前膝かっくん」(前膝をゆっくり曲げていくとある角度から半自動的にかっくん!と、前膝、肘関節、肩関節の3関節が自動的に連動して動き、前肢を前に出す機能)が体験できたらいいなぁ~・・・と、思っております。

今年も大変刺激的な3日間でした。

愛撫下馬。

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おいーーー❗️❗️
(゜ロ゜; ❗️❗️

何度言ったらわかるんだーー❗️❗️
(゜ロ゜; ❗️⁉️

だからいつまでたっても猫背なんだろーー⁉️
(゜ロ゜; ❗️

もういい❗️❗️

( ̄ー ̄)
愛撫下馬。

第23回 馬学講座開催について

第23回 関東装蹄師会主催 馬学講座

を開催いたします。

公演1 齋藤先生(大和高原動物診療所)
公演2 青木先生(日本ウマ科学会会長・日本装削蹄協会理事)

日時 : 令和2年1月13日(月・祝)
受付 14:30~ 開演 15:00~18:00
(その後懇親会)

場所 : グリーンアカデミーホール
(東京農業大学)

参加費:3,000円 (懇親会費込み)

詳細は右バーの「トップページ」でホームページにアクセスしてください。

はいはい・・・。

「ツメをもっと大きく」
「起てて」

と、言われると・・・

あ~ はいはい。
( ̄ー ̄)

こんな気持ちになる。

なぜ解剖か??。

12月8~10日の3日間、シャロン・メイ・デイビス女史にによる解剖セミナーが行われます。

解剖をすると、蹄や腱以外にも跛行の原因はあるのだな~ということを確認できます。
特に乗馬は年齢が高いので、関節面などは傷んでいます。

知らない人にいくら説明してもなかなか理解してもらえなさそうなので、あまり現場では言いませんが。混乱を招くかも知れませんし、まだ浸透するのに時間がかかると思います。

ただ、一つ確かに言えるのは、

解剖(こそ)目の前にある事実であり、真実であります。
どんな書籍より、どんな論文よりも事実がそこにあります。

是非、ご参加を。

個人的には、後肢の膝蓋骨による「パテラロック」の機械的な動きを体感されると良いと思います。

今年はナビキュラーを重点的にやるそうです。

馬学講座のお知らせ。

来年(2020年)1月13日(月・祝) 14時30分~

例年通り、東京農業大学・グリーンアカデミーホールに於きまして

馬学講座を開催致します。

講師は 青木修 先生、 斉藤重彰 先生(大和高原動物診療所)  です。

尚、詳細は後日お知らせいたします。