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変な話。 飛節についてー2 押してもダメなら・・・

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休みなので、朝からPC係のお仕事です。

まずは、前回の「地下鉄がどこからはいったか以来」というボケが馬頭観音と重複していたことを深くお詫び申し上げます。 

すいませーーーん!! 
(゜ロ゜;

いいよ~~
( ´△`)


吉本新喜劇見てないとわかりませんね・・・。 関西の方々はおわかりかと・・・。

関東装蹄師会の役員のPC係も2期の3年目となり(1期2年)、まさか2期目がやってくるとは思っておらず・・・。

まぁ、それではセカンドステージということでもう少し装蹄師らしいい記事を、と、「好きに書いてよろしい」という原点に返り書いております。
                            
引き続き書き捨て御免。
                               
                               
なぜ?? 飛節の距骨滑車の関節の軸が斜めなのか??? と。

前回も言いましたが、蹄骨、冠骨、繋骨、管骨の関節は概ね肢(趾)軸に対して垂直、地面に対して水平です。(前望から)

これはだれが考えても馬体(肢)と地面との力のやりとりをスムーズに伝え合うのに好都合の設計だと言えます。

それなのに、管骨直上の飛節の距骨滑車の関節軸はナゼか軸をずらしてナナメ下外側を向いております。

前回の写真を見ていただければわかりますが、外望の肢軸はまっすぐですので、後膝からくる脛骨(腓骨)がズレた距骨滑車に合わせてナナメにつながっているわけでもありません。

明らかに、距骨滑車の関節だけがズレています。

??? なんででしょうか ???

外望上の肢軸はほぼ後膝、飛節、管と一直線上なのに、距骨滑車はナナメに???。

つまり、力を伝わりづらくさせているのか???。 σ(-_-;)

で、日々なんとな~~く考え続けた結果。 あ(電球点灯!)

もしかして、飛節って、「曲げたくない関節なのではないか?」と思い付きました。

押してもダメなら引いてみな的逆転の発想。

馬って、走ってる時って、飛節を曲げてねんじゃね??。

つまり、人間の走法のように筋肉を思いっきり使って足の関節を屈曲、伸展させて走るのではなくて、飛節を突っ張って、腱、靭帯の弾性で(馬体重を使って)ビヨーーン、ビヨーーーンって跳ねるように走っているのではなかろうか???と。

そういえば青木先生も馬の走りは「ホッピング」だ。と当会主催の馬学講座でおっしゃっていた。

え?でも、飛節って曲がる関節じゃん・・・ と思う人もいて当然。

たぶん、飛節を曲げるのは肢を前に出すとき(だけ?)ではないでしょうか?。
後肢で地面を蹴った(私的には地面を引っ掻いた)後に。

あ、頭脳労働が疲れてきたので今日はこのへんで・・・。

ちなみに、飛節は「相互協調機構・reciprocal apparatus」といって、後膝、飛節、球節、趾関節を連動させる仕組みの中にあります。

なもんで、飛節だけを動かすことはできないし、同時に後肢の蹄だけかえすこともできません。

飛節を動かすときは必ず後膝、蹄の反回も伴います。

ダグ・バトラー氏の「Bones and Ligaments」というVHSのビデオにその様子が出ております。

バラバラの骨を腱や靭帯を模した革バンドで留めていき、最後に後膝、飛節、蹄の反回の連動性を見たときはカンドーしました。

では、また。

変な話 飛節について

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変な装蹄師の独り言。

書き捨て御免。 m(__)m

後肢の不具合って難しくないですか???。

なんならまだ明確に跛行してくれればこちらとしてもアプローチのしようもあるのですけど・・・

多くの馬が「飛節内腫」という一種の骨瘤をかかえているのも事実で、でも、飛節内腫に対して明確なアプローチが確立されていないのも事実のような気がします。私が知らないだけかもしれませんけど~。

飛節・・・ それは、馬の持つ最も大きなブラックボックスなのではないか!? と、思っております。

思い起こせば2011年3月11日。 東日本大震災の後。
とある高校馬術部も被害を受け、部室を掃除したときに・・・
後肢の骨標本が出てきました。

藤田さん馬の肢の骨いりませんか?? と聞かれ、0.3秒でちょうだいと即答しました。
(゜ロ゜; 欲しいっ!!

残念だったのは飛節を構成する8個の骨のうち、真ん中の1個が紛失していたことです。

しげしげとそのいただいた馬の後肢の骨標本を眺めていると、あることに気づきました。

飛節には踵骨滑車(きょこつかっしゃ)というドアノブのような関節があるのですが、その関節の軸が肢軸(指軸)に対して斜めになっているのです。

??? なんで ??? σ(-_-;)

海で昆布のダシが出ない以上の ??? なんで ???

だって不自然じゃないですか??

蹄骨から始まる指軸の関節は、地面に対しておおむね垂直、関節の軸は水平です。

これはだれがどう見ても地面と肢との力のやりとりの効率上素晴らしい設計であると言えます。
その精緻さは神の存在をも感じさせます。

それなのに、あ~ それなのに、それなのに・・・。

なぜ? Why???

距骨滑車の関節軸は斜め、つまり地面と馬体との力のやりとりの効率を下げているのでしょうか???。

眠れません・・・。 こんなに眠れないのは「地下鉄がどこから入ったか?」以来です。

初めは奇形か?? と思いましたが、骨の本のどれをひっくり返しても距骨滑車が「斜め外」に向いているので、どの馬も、そう、あなたの馬の飛節も例外なく軸がズレております。

もう震災いらい6年、この飛節の不思議についてぼんやり考え続けております。

きっとこの「軸ずらし」の構造が馬の動きの秘密を握っているのではないでしょうか??
ちなみに、飛節内腫はこの構造的欠陥が原因ではないか?
と、言われております。

ちなみに、ちなみに、

この項目を読んで飛節を身近に感じてもらっても、飛べなかった高さの障碍を飛べるようになれる訳でもありませんし、出来なかったピルエットができるようになる訳でもございません。

残念です。 m(__)m 申し訳ない。

長くなったので、今日はここまで。

写真の1枚目と2枚目は同一馬の右後肢、前面です。

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