肢蹄管理ワークショップ②
〜3Dプリントシュー〜
JBBA(日本軽種馬協会)事業の一環として、旭川高専とのベンチャーだそうです。
元々は生産地における幼駒の肢軸矯正用のエクステンションとしての技術開発とのことです。
3Dプリンターと3Dモデリングのアプリケーションを使用し、特殊蹄鉄を作成する技術です。
詳しい事は旭川高専・中川佑貴先生、JBBA、JRA金子さんにお聞きすると良いかと思います。
適度な硬度と、輓馬にも対応する大きさ、蹄角度(ヒールリフトやトーリフト)のコントロール、釘を使わない装着など、蹄葉炎や蟻洞などの蹄が痛くて釘が打ちづらい蹄、蹄葉炎や屈腱炎などの蹄骨角度に対して働きかけたい時に大変有効かと思われます。
3Dプリントシューのロッカーシュー。
中の窪みはACSなどのクッション材を入れるためのものです。
ロッカーとは、固めるとか鍵をロックするとかのロッカーではなく、「揺れる」という意味のロック、ロッカーのことで、ロッキングチェアーとか、ロックンロールの方のロックです。
蹄の反回を楽にしたり、馬自身で楽なポジションを探させたりできます。
全方向に回るので、特に横方向へのローテーションに有効です。
実際に3Dプリントシューを使用し、蹄葉炎の治療や深屈腱の緊張緩和に使い効果を得ているとのJRA金子さんの報告でした。
ヒートガンで温めて柔らかくし、装着、硬化することで装着可能とのことです。
正直、蹄角度を挙げたい時、バーウェッジパットを使ってヒールリフトをしますが、1cmくらいでは効果が薄いのではないかと思っています。(場合によりますが)このように、3〜5cmくらいヒールリフトができると助かるなと思いました。
3Dプリントシューは販売も考えているそうです。
以前に比べて高齢馬が増えており、加齢とともに蹄病等も増えてきています。
3Dプリントシューや3Dパット、接着装蹄、クッション材などなど新しい技術の必要性をひしひしと感じております。
蹄「鉄」なんて古っ‼️。
そんな世界がそこまで来ているかも知れません。
(-_-;)