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シリーズ上腕骨 4

シリーズ上腕骨の4回目です。
なるべく今回で終わりにしたいです。

上腕骨内側上顆について。

これが今回のキモだと思っております。
浅・深指屈筋を上部へとたどって行くと、浅・深指屈筋にたどり着きます。当然。

浅・深指屈筋はそれぞれ2枚が重なり、上部の腱は1本となり、内側上顆に起着します。(確か・次の解剖時に明確にしてきます。)
下向きの二頭筋のような感じでしょうか。

つまり、浅指屈筋・腱も、深指屈筋・腱も、肘の下の裏辺りで合わさり、上腕骨内側上顆に起着しています。

下図では紛らわしいので浅指屈筋・腱しか書いてませんが、起始部は同じなので、ま、いっかー。と。
ちなみにK先生から深指屈筋は羽状筋(伸縮性は乏しいが、収縮力はある)なんだよ。と教えて頂きました。恐らく浅指屈筋も同じく羽状筋だと思います。(この点も次回の解剖で確認しようと思います。)

そんなワケで、

頭頸と蹄とは上腕骨を介して繋がっているんだな~と、思いました。

ここまではfact、事実です。
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ここからは私の個人的仮説です。
                        
頭部と蹄とが上腕骨を介して繋がっている。ということは。
例えば、背中が痛くて頭を上げて走る馬とか、首がガッチガチに固い馬とかって、上腕骨の可動域が制限され(引っ張られたり)て、浅・深指屈筋・もそれにより引っ張られて、テンションが慢性的にかかり屈腱炎になるのでは・・・ないで・・・しょうか。
🤔🤔🤔 仮説です。
もちろん1つのパターンとして。
                        

皆様もこの事実を踏まえて色々と考えてみてはいかがでしょうか?。
あくまでも「仮説」としてですが。
それぞれが考えるの自由です。但し、ちゃんとした論文や研究報告ではないので、「私はこうじゃないかな~と思います。」というスタンスが大事です。

小さい事実をたくさん積み上げて、少しずつ真実に近づけたらいいな〜と思っております。
馬のために。🙇

シリーズ上腕骨 3

シリーズ上腕骨の3回目です。

前回も言いましたが、装蹄師という立場から上腕骨を見る時、3つの部位名称を覚えて頂きたいと思います。

中間結節、上腕骨稜、内側上顆。の3つです。

中間結節は前回言った通り、受動的支持装置(Stay Apparatus)の鍵となっております。

上腕骨稜は、上腕頭筋の付着部位です。

内側上顆は、浅・深指屈筋腱の上部の付着部位です。

今回は上腕頭筋のお話し。
                       

上腕頭筋は頭部と上腕骨とを繋ぐ筋肉です。

上腕頭筋は珍しい筋肉です。
通常筋肉は1つの筋肉、1つの作用なんですが、例えば屈筋は関節を曲げる筋肉、伸筋は関節を伸ばす筋肉とか。
上腕頭筋は1つの筋肉で2つの作用を担っています。
上腕骨側を固定すると、頭を曲げる作用。
反対に頭側を固定すると、肢を挙げる作用。となっております。

また、左右一対あるので、別々に動かすことができます。当然。
                          

上腕骨内側上顆(じょうか)
上腕骨内側上顆・・・覚えづらいな。
上腕骨内側・・・
           
                         

ジョーカー🎉🎉🎉
                         

つづく。🙇

シリーズ上腕骨 2

スマホも充電されましたし、やっぱしまだ時間あるし、何と言っても、落とし所がそんなにしっかりとしてないのでもったいぶってもしょうがないので、2、書きます。🙇

私が思う、上腕骨の最も重要なポイント、それは、
四肢の安定機構(Stay Apparatus.ステイ・アパラタス)に寄与していることです。

受動的支持装置とも、抗重力筋などとも言うそうです。

上腕骨の中間結節の凸部分を肩端にある腱質が固まって骨のようになった部分のわずかな凹にうまいこと引っ掛けることによって、肩甲骨、上腕骨が回転し、それにより筋(前面では上腕二頭筋、筋膜、橈側手根伸筋などが、後面では浅・深指屈筋及び腱が)自動的に緊張し、筋肉(つまりエネルギー)をあまり使うことなく長時間立っていられる。
これのおかげで立って寝る事ができている。

それが、ステイ・アパラタスです。

ちなみに後肢にも同じ自動起立システム的なものがありますが、前肢では上腕骨の中間結節がキーになっていますが、後肢では膝蓋骨(パテラ)がキーになっており、通称パテラロックと呼ばれております。
前肢のそれとは若干仕組みが異なります。

残念なのは・・・
ワタシはこの仕組みがスゴい❗と思って何人かに
ね⁉️😲 スゴいっしょ❗❗っと説明するのですが、
                        
😑・・・・・・ で?。
                        
くらいの反応しか無い事です。
(TT)
個人的には、車で言うところのアクセルでありブレーキであるくらいの基本構造、無くてはならない、当たり前の構造なんだと思っているのですが・・・。
残念。😩 説明が下手なんですね〜。

立つということは歩くより、走るよりも基本的なことで、「立つ」というシステムにステイ・アパラタスが内包されているということは、その後の運動にもその機能(の一部)が生かされているのではないか???🤔と、思うのです。

バラバラの骨でできている肢を一本の棒のようにする機能が備わっているので、駐立時のようにガッチリとはいかないまでも、肢を瞬時に棒状(個人的に肢を棒化すると言っている)して走行中、重たい馬体のつっかえ棒の連続で馬体を前に進めているのではないかな〜。という仮説。

「大地を蹴って」というよりもどちらかと言うと「大地を引っかいて」走っているのではないか??🤔
と。

馬の肢って2関節筋で繋がっているので、肢の関節全て(前も後ろも)連動する仕組みになっています。

つまり、前肢では肩関節、肘、前膝、球節、指関節が、後肢では股関節、後膝、飛節、球節、趾関節が連動して動くシステムになってます。球節だけとか、飛節だけとか単一では動かせません。

ん?🤔 迷子ななったぞ。
それたな。話しが。

まぁ、つまり、ステイ・アパラタスって馬の動きにとって大事な基本システムです。ってことが言いたいのでした。
🙇
ステイ・アパラタスとかと馬の動きとかに繋がってくるといいな〜と個人的に思っているのですが、道はまだまだ遠そうです・・・。😩
                        
上腕骨って大事なんです。

シリーズ上腕骨 1

最近どうしても気になっているので、個人的に上腕骨をテーマにしてみました〜。


上腕骨。
ずっしりと重くて、デカくて、硬そうだ。
もし、大きさや質量でその必要性が問われるのなら、間違いなく上腕骨は寛骨に次いで2番目に重要なのではないか??🤔🤔🤔 ← 自分勝手
とすら思える。
(不必要なパーツなんて一つも無いけど)

上腕骨、英語は humerus
発音は難しそうなのでだいたいこんな感じ。

ひ〜むら〜♪。

外から見つけるのも割とカンタン。

肩端と肘をそれぞれ構成しているのが上腕骨。
運動をじーーっと見ていると、上腕骨は上下よりも前後によく動く骨だな〜と思いました。

上腕骨の各部名称(オススメ)。
細かく言うともっとあるけど、個人的に赤線ひいた
「中間結節」、「上腕骨稜」、「内側上顆」の3つを覚えてもらうと助かります。🙇

ちなみに、家畜比較解剖図説という古い教科書で調べたところ、上腕骨にはこれだけの筋肉が付着しているとわかりました。
みんな、上腕骨に頼り過ぎだな〜。😩

そもそも何で今さら上腕骨??
恥ずかしながら、浅・深指屈筋腱の起始部が上腕骨だと知ったからです。
それまでは漠然と肘頭(肘の出っ張った骨)にでもくっついてんだろ〜程度としか認識しておりませんでした。💦
(肘頭にも屈筋腱の一部は付着しています。)


ちなみに、小さい話しですが、
屈筋腱って紡錘状筋(いわゆる力こぶ💪的筋肉)じゃなくって、羽状筋(上図の右側、ハシゴみたいな図)なんだそうです。先日の解剖時K先生から教えていただきました。
なので、力(トルク?)はあるけど、伸縮性には乏しい筋肉なんだとか。
寄り道でした。🙇

あまり情報量が多くなると疲れてくるので(私が)、とりあえず今日はここまで。

また(そのうち)続きを書きます。🙇

アスリートホースセミナーが行われました。


2024年2月24日(土)
宇都宮の装蹄教育センターにおきまして、
クレイン装蹄師会の幹事によるアスリートホースセミナーが開催されました。

メインテーマは富山装蹄師のバランスについてでした。

今回私は風邪をこじらせ不参加となり、事務局の平野さんに頼んで写真を送ってもらいました。

なので、細部を報告することができません。
まことにすいません💦🙇。

当会からは佐藤恭一装蹄師が「落鉄」についてアンケートとを取り、発表しました。

雪の影響で参加者がいつもより少ないかもしれません。

こういった基礎的な研究が大切だと思います。
参加してないのであまり言えませんが。

クレイン装蹄師の皆様ありがとうございました。
参加された本会装蹄師の皆様もお疲れ様でした。
🙇

第27回  関東装蹄師会 総会

2024年(令和6年)2月10日(土)
エルシィ八王子におきまして、
第27回 関東装蹄師会 総会
が行われました。

46名中 参加者19名・委任状19名(計38名)
で、成立となりました。

主な議題
・令和5年事業報告
・令和5年収支決算報告・監査報告
・令和6年事業計画(案)
・令和6年収支予算(案)
・馬学講座の今後の形態
・事務関係のデジタル化
などでした。

参加者の皆様お疲れ様でした。🙇

第24回 関東装蹄師会主催 馬学講座

2024年(令和6年)1月20日(土)、東京農業大学・グリーンアカデミーホールに於きまして、
第24回 関東装蹄師会主催 馬学講座
が行われました。
コロナの影響で4年振りでの開催でした。

講師は大和高原動物診療所の斎藤重彰先生で、内容は
Dr.Shige ウマよろず相談室 Vol,4
でした。

今回は参加型のセミナーで、QRコードを各自読み取ってもらい、気になる病気、疾病についてアンケート形式でスクリーンに投稿してもらい、投稿数が多い案件が文字が大きく映し出され、それについて斎藤先生が回答、アドバイスしていくという形式でした。

主なトピックは「疝痛」と「蹄癌」でした。

疝痛かな?と思ったら、まず、体温と脈拍をチェックしましょう。
脈拍はだいたい平時30〜40回/分で、脈拍の多さは痛みの程度に比例するとのことです。

お腹の音も聞いて。(鳴っていても詰まっている時がありますので、鳴っているからといって安心はしないように)

曵き馬の有効性。
曵き馬は交感神経と副交感神経とを行ったり来たりさせる効果があります。
リラックスをさせることにより血流をお腹に流すよう促します。

夏場とかで汗をたくさんかいている脱水状態の時はバナミン投与は慎重に。脱水状態でバナミン投与をすると腎臓にかなりの負担がかかるそうです。

バナミン投与をしたら半日はエサをあたえてはいけません。
投薬により痛みが軽減されているだけで、消化管が回復しているとは限らないので。

蹄癌は「癌」ではありません。
細菌感染症です。トリコネーバー(螺旋菌)
人の梅毒に近いそうです。

近年発症が増加傾向にあるので、発見したらなるべく獣医さんに連絡をし、早期に適切に処置をし、感染拡大を防ぐことが大事です。

蹄叉部分の組織が異常に肥大したり、血が出やすくなったり、磯の匂い(蹄叉フランとは異なる異臭)がしたり、蹄叉や蹄球の間から細くて硬い角質が生えてきたりする特徴があります。

馬房でも感染するので気を付けましょう。

「知る」というワクチンが大切です。

4年振りでの開催でしたが、今回もお陰様で満員となりました。
コロナの影響で懇親会ができなくなったり、講師が青木先生から変わったりと今後少しずつ馬学講座もマイナーチェンジをすると思いますが、よろしくお願いいたします。

 

HPの馬学講座のページ更新

 

HPの馬学講座のページが更新されました。
よろしくお願いいたします。🙇
馬学講座ホームページ

外国人装蹄師のハンズオンクリニックの開催

 教育センターにおきまして、米国から装蹄師を招聘し、下記の通り実技研修会(ハンズオンクリニック)を開催いたします。

           記

日時  12月10日(日)・11日(月)・12日(火)
場所  日本装削蹄協会 装蹄教育センター(宇都宮)
講師  コンラット・ロー装蹄師(AFA.ジャーニーマンクラス)
内容  装蹄実技・造鉄など
参加受付 装蹄教育センター

以上

第24回 馬学講座 チラシ。

4年ぶりの開催です。

今回の講師は齋藤先生1人のみです。

懇親会が無いので、例年より開演が早くなります。

よろしくお願いいたします。🙇

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