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第26回 関東装蹄師会 総会

2023年2月11日(土)
八王子 エルシィ に於きまして
第26回 関東装蹄師会 総会
が3年ぶりに行われました。

会員数45名/出席者21名.委任状18名(合計39名)
2/3以上の議決権を有し、総会成立となりました。

この2回はコロナで総会は中止となっており、今回は雪で通行止め等が発生しどうなるかと思っておりましたが何とか開催することができました。

令和4年度決算報告、事業報告、令和5年度予算案決議、研修会、馬学講座などが例年通り議決されました。

東京国体、東京オリンピック等で見送りになっておりました2年に1度の役員改選でしたが、大人の事情により次期も継続とあいなりました。
4期目。 (⁠-⁠_⁠-⁠;⁠)

もう2年、当ブログよろしくお願い致します。
🙇

日出る国の星・世界へ。

 この度本会所属の三宅装蹄師が米国におきまして「Rising Shoeing Star Award」という賞を受賞されましたので、三宅さん自身と受賞について等を聞いてみました。

 ~三宅さんについて~
名前 三宅 麻里江(2019年センター卒 24期生・東京出身)
所属 ホースシューイング山本
経歴 麻布大学 生命環境化学科 環境科学部 卒業
                                                    
装蹄師になろうと思ったきっかけは何ですか?
高校と大学で馬術部に所属しており、その時に装蹄に来てくださっていた山本隆幸装蹄師さんに声をかけていただいたのがきっかけです。
                                                     
目標とする人はいらっしゃいますか?
山本隆幸装蹄師です。

 ~「Rising Shoeing Star Award」 という賞について~

 ・「Rising Shoeing Star Award」とはどういった賞なのでしょうか?。
 2008年American Farriers Journal 誌は北米にある50以上の公立・私立の装蹄学校を卒業後、3年以内に装蹄師として成功している優れた若手装蹄師を表彰するための「Rising Shoeing Star Award」プログラムが創設されました。
 このプログラムの目的は、フットケア教育を継続することの重要性を推進する一方で、若い装蹄師が成功するキャリアに必要な才能を身につけることを奨励することです。

 
 ・賞をいただいた経緯などを教えて下さい。
 自分が卒業したアメリカの装蹄学校であるPacific Coast Horseshoeing SchoolのオーナーBob Smithさんから今回の賞に推薦したいという連絡がありました。自分が装蹄学校にいた時の成績や日本での装蹄教育センターでのアルバイトの経験、オリンピックへのボランティア参加、AFA(American Farriers Association)の資格CF(Certified Farrier)の取得、IAPF(International Association of Professional Farriers) のAF-1の取得などの功績を認めていただき今回の推薦に至りました。
 それに伴って推薦状をもらい提出することが可能でしたので日本装削蹄協会の青木修先輩と東京オリンピックでお世話になったイギリスの装蹄師Ben Bensonさんから推薦状をいただき提出しました。

 

 ・米国に行った理由は?
 理由はただもっと学びたいという気持ちが強かったからです。そして昔から視野を広げるために日本を出て海外も見てみたいと思っていました。それが今装蹄師になりたまたまその分野で海外へ、アメリカへ行こうというタイミングでした。アメリカを選んだ理由は特にありませんが他の国にも行きたいという気持ちはあります。
                                                     
 ・米国で感じた事は何ですか?
 実際に何度か行って感じたことは、自分が行っていた場所や周りの人々がとても素晴らしいということもありますが、実力社会なので自分がやればやるだけそれがしっかり評価され、同時に周りの人たちのサポートや応援がとても大きかったです。
 そして何よりコミュニティーができていて頻繁にローカルの造鉄大会が開かれたり、さまざまな分野での勉強会も開かれます。知識や技術をみんなで高め合っていくという感じをとても強く感じました。
 
・CFとAF-1という資格を2つ取られたとのことですが、それらを修得した理由はなぜですか?。
 まずCFについては理由は2つあります。1つ目は目標設定や自分の実力の可視化のため。
 2つ目は試験を受ける際たくさんの装蹄師と出会えるからです。試験を受けにくる装蹄師、試験官を行う装蹄師いろんな方との出会いを大切にし自分の可能性を広げたいという思いが強かったです。
 IAPF のAF−1に関しましてはこのIAPFについて簡単に自分がまとめた資料があるのでそれを添付させていただきます。(後述)
 AF−1修得の理由は自分がアメリカに行き、その組織のことを聞いたときに素晴らしい活動をしている団体だなと思いました。日本人ではまだ1人もいなかったためまずは自分が入ってみて、その仕組みや装蹄師業界に対しての取り組みをもっと知りたいと思ったからです。
                                                     
 ・装蹄学校の期間はどのくらいだったのでしょうか?
 自分が行ったPacific Coast Horseshoeing Schoolは2ヶ月間の講習期間です。
                                                       
 ・英語は独学で学ばれたのですか?。
 英語は独学です。 英語に関してもまだまだ未熟なため日々勉強中です。

                                                    

  ~今後のビジョンなど~
 今後はより一層技術と知識を磨き一つ一つ丁寧な仕事を心がけていきたいと思います。
                                                    

  ~終わりに~
 私が三宅さんと初めてお会いしたのは日獣大での解剖セミナーでした。確かその頃はまだ大学生で(日獣の学生さんだったと勝手に思っていました。)、来年装蹄学校に入ると聞いて「華奢な子だな」と思ったのが第一印象でした。
 また、セミナー中にこの本は買ったほうが良いでしょうか?と、英語の解剖学の本サンプルを見せてもらいましたが早すぎる知識は時に自身の足を引っ張ると思う私は諫めたように憶えております。
 しかしながら、当時華奢だと思われた三宅さんも研修会などでお会いする度に頼もしくなり、また、今回のような米国での活躍を知らされてかの心配は不要だったかな?と反省しました。
 英語も独学で学ばれて、努力の人なんだと思いました。
 しばらくは米国で修業をされるようですが、持ち前の努力と根性で第二の青木先生を目指しまた、後進の道標となるべく輝く星になって下さい。
                                                     
                                                     
 ーーーーーーーー~IAPFとは(三宅装蹄師によるレポート資料)~ーーーーーーーーーーーーー
                                                     
 IAPF (International Association of Professional Farriers)
                                                    
 A Balance of Art, Science & Technology
 他の業界の専門家との協力を通じで馬の健康を改善しながら、国際レベルでの継続的な教育と支援を通じてメンバーの知識とスキル強化をすることによって装蹄師業界の安全性を促進する。
 American Association of Professional Farriers(AAPF)が2012年に発足し、その後Canada & International Association of Professional Farriers (CAPF/IAPF)が発足された。これらの協会の創設の基点は装蹄師が専門家として彼らの業績を知ってもらうためであった。
 協会は現在アメリカ、カナダ、メキシコ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、ヨーロッパ、南米の国々など世界各国で1000人を超える会員数へと成長している。
 私たちは装蹄師、獣医、および馬の蹄のケアに関心のあるその他の人々で構成される非営利団体 *501(C)(6)である。私たちの主な目的は、装蹄師を教育を受けた経験豊富な専門家として認識し、支援することである。 *内国歳入法第501条C項目 州税を免除される団体の定義
                                                      

 ・教育への取り組み
 この協会では、継続教育への会員の取り組みを認める手段として「認定」を提供している。装蹄師または獣医師が協会に参加すると、職業での年数に基づいて認定ステータスが付与される。
  2-5 years: Accredited Farrier(AF)
  5+ years: Accredited Professional Farrier(APF)
  AAPF Foundation Credential = AF-1 or APF-1
 メンバーは認定ステータスの維持をするために、年間最低24の継続教育(Continuing Education:CE)クレジットを取得する必要がある。
 協会はクリニック、コンベンション、シンポジウム、ウェビナー(web+seminar)、ポッドキャスト、およびその他のイベントの主催者やスポンサーと協力して、メンバーがCEクレジットを取得する機会を調整している。
 2016年に特に馬の分野と専門分野の教育に対するメンバーの継続的な取り組みを認めるために、新しい装蹄師の資格認定プログラムを作成。
                                                     
 教育パートナーの資金援助を通じて、評判の職人と女性が率いるAAPF/IAPF Hoofcare Essentialsクリニックがアメリカとカナダで毎年後援している。
 IAPFは資格認定プログラムを通じてトレーニングと承認のために“Foundation Credential“ に参加することが推奨されている。参加者には学習ガイドとそれに付随する試験問題が提供され、合格するにはこの試験問題で100%のスコアを獲得する必要がある。
 この“Foundation Credential”には以下の種類がある
  ・Farrier/Vet Relations
  ・Hunter Jumper
  ・Dressage
  ・Nutrition
  ・Locomotion
  ・Glue On
                                                     
・装蹄師の援助
 私たちはメンバーの安心で健康に尽力している。装蹄師支援基金は、病気や怪我のために働くことのできなくなってしまったメンバーにリソースを提供するようになっている。アラバマ州チェロキーのLifeData Labs Inc.はこのプログラムの主要な財政的支援者である。
  ・年会費の支払いごとに$2が基金に送られる。
  ・装蹄師、獣医師、馬のオーナーなどもこの基金に寄付することを歓迎します。
  ・負傷したり、病気のメンバーは、このメリットについて詳しく知るためにオフィスに連絡する必要がある。
  ・Mentoring(師匠)
 これは装蹄、獣医学校の卒業生から熟練した専門家(Mentee)(弟子)まで、さまざまなスキルと知識をメンバーが人生を形成する機会を提供する。他の知識や経験豊富なメンバー(Mentor)(師匠)との関係をつなぐことができる。MenteeとMentor 双方がAAPF CE クレジットを取得することができる。
 ・年会費 200ドル

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