ブログ

- ブログ 最新情報 -

前回の補足・その前に。

前回の「雨が降るとアシが腫れる」の補足をしようと思いました。
が、
その前に基本的なコトを再度お話ししようかと思いました。
しつこくてすいません。m(_ _)m

馬の肢(アシ)の腫れは浅屈腱の炎症が主で、次いで繋靭帯の炎症が多いと思います。
深屈腱は浅屈腱より太いので、めったに炎症を引き起こすことはありません。
深屈腱が断裂(微細な)をする前に、帯状の薄い浅屈腱が先に断裂し疼痛を訴えるからです。

浅屈腱はいわゆるエビというやつです。

浅屈腱と深屈腱にはそれぞれ浅指屈筋腱、深指屈筋腱という正式名称があり、肢先(アシサキ)の骨には腱が付着してますが、その反対側には筋肉がありその筋肉が緊張、収縮することで肢先の腱が引っ張られ、それに付着している骨が動く仕組みとなっております。

また、腱の伸び率は2~5%とも言われ(1mで2~5cm伸びる)、その伸縮性を利用してゴムバンドやバネのようにエネルギーをため込み弾発力を生み出しているとも言われております。

また、前回もいいましたが、青木先生の若き日の研究で馬は歩き始めは筋肉を使うが、動き始めたらほとんど筋肉を使わずに歩いているという筋電図を用いた結果が報告されており、その事から馬は肢をほぼ自動的に動かしていると言われております。

肢を前に振り出し、伸ばし、体重を支え、蹄を反回させ、また前方に振り出す・・・という繰り返し。

このオートメーションシステムにより馬はあまり疲れることなく遠くまで移動できます。

DSC_8017

図に描きましたが

浅屈腱は第一指骨(繋骨・P1)、第二指骨(冠骨・P2)に付着しており、主に球節の上下運動に関与していると思います。
体重の負荷で降りてきた球節を下支えしショックを吸収しつつ、弾発力を使って元の位置に戻すという。
繋靭帯との共働作業です。

深屈腱は第三指骨(蹄骨・P3)に付着しており、蹄骨の可動に関与しています。
深屈腱が引っ張られることにより、蹄が地面をとらえます。
言い換えると深屈腱の働きにより、馬の肢はツナギの裏側を地面に当てることなく歩いたり走ったりすることができると言えます。

以上、馬の肢先の基本的なことでした。
m(_ _)m

オマケ
Bionic Boots

私は超個人的に、馬の肢はこんなシステムで動いていると思っております。
なんとなく飛節に似てるし・・・。🤔
このブーツはダチョウのアシのシステムを模したそうです。

コメントは受け付けていません。

PAGE TOP