~腸と蹄~
大腸を覗いて見ると、そこには多種多様な細菌が繁殖しておりそれは正にきれいなお花畑のように見えるので「腸内フローラ」と呼びます。
腸内フローラの内容はその人その人によって異なっております。
人間の場合集めると最大2キロ、100兆個になるそうです。
大腸ではビタミン、ミネラルの吸収のほか腸内フローラによって様々なホルモンが産出され、そのホルモンは身体の各部を良くも悪くも刺激します。
たとえば、幸福物質として有名な「セロトニン」はその95%が腸細胞で作られています。
しかしながら腸の働きやホルモンの作用の全ては未だ解明されておりません。
斉藤先生が言っているように、
疝痛 → 腸内細菌死 → 毒素 → 蹄葉炎(蟻洞?)
となっても何ら不思議はありません。
ではなぜ蹄には原因不明の蹄葉炎や蟻洞などが頻発するのでしょうか。
~表現型と遺伝型~
ここから先は思いっきり私見でございます。まるまる信じないでくださいね。
A、B、O、ABとは血液型です。
もう少し言うと、上記4種は「表現型」とも言われてます。
血液型にはこれとは別に「遺伝型」と呼ばれる分け方があります。
Å=AA、AO
B=BB、BO
O=O
AB=AB
Å、B型において、その原因(遺伝型)は異なるのに、病態は同じように見える(表現型)場合があります。
つまり、飼料、疲労、他の病気や炎症、物理的要因、細菌感染、ホルモンバランスの崩壊、ストレスなどが血液型の「遺伝型」で、その結果「表現型」として蹄葉炎、蟻洞、その他蹄の炎症になっているのではないでしょうか。
では、なぜ表現型として蹄に現れるのでしょうか。
~蹄は精密機器~
引き続き私見です。
蹄になぜ蹄葉炎や蟻洞などの不具合が出やすいのか。
それは恐らく、蹄は非常に繊細な精密機器で壊れやすいからではないか?というのが私の考えです。
・重たい馬体重を支える
・蹄を変形させて地面と馬体との緩衝役
・運動器としての衝撃に耐える
・酸素と二酸化炭素とのガス交換
・体重を支えつつ、蹄壁、蹄底を伸ばしている
・蹄機作用で血液を心臓に戻す
・熱い、冷たい、痛いなどの各種センサーがある
などが主だった蹄の役割ではありますが、一番すごいと思うのは、体重を受けながら、蹄骨の位置はそのままで、蹄壁だけを伸ばしているというところです。葉状層を形成しつつ。
蹄壁が伸びると同時に蹄骨も伸びて行くならばそんなに難しいシステムではないと思うのですが、蹄骨の位置はそのままで蹄壁だけを蹄骨面にそって滑り降ろしていく仕組み、しかも体重を支えながら。そこがすごいとおもうのです。
うまく説明できてますでしょうか?。
すなわち、蹄ひとつに課せられている仕事が多く、しかも繊細でもあるのです。
それはもうブラックですな。
様々な要因「遺伝型」が蹄に降りかかり、キャパシティオーバーや、ちょっとしたボタンの掛け違えなどにより「表現型」として蹄葉炎、蟻洞、その他炎症が生じるのではないか?と思っております。
腸は超大事な話。終わります。