~著者紹介~
おしゃべりな腸 サンマーク出版
ジュリア・エンダース(1990年・ドイツ産まれ?・医師)
(表紙写真)
帝王切開で産まれ、母乳を飲まずに育つ。
5歳で乳糖不耐症が現れ突然牛乳が飲めなくなる。
17歳ごろ原因不明の小さな傷が体中に現れ、主治医に神経皮膚炎と診断されコルチゾン軟膏を処方されるがあまり効き目がない。
自分でいろいろと調べて行くうちに「自分の病気は皮膚病ではなく腸に問題があるのではないか?」と考えた。
乳製品を絶ち、グルテン(小麦粉製品など)もできるだけ避け、さまざまな細菌(バクテリア)を体内に取り込むようになり、自分の病気にうまく対処できるようになる。
こう考えると、馬の原因不明の皮膚病ももしかすると腸、あるいは食べ物に問題の一因が隠れているかもしれません。
「細菌」の話しってなんだか小難しそうで面倒くさそうと思った人も多いかもしれません。
「もやしもん」というマンガをお勧めします。「細菌」が
身近になります。
~菌は意外と身近な存在~
ヒトも馬も他の動物たちも(植物も?)一つの生命体であると同時に菌の塊でもあります。、
皮膚は病原菌から身を守るための常在菌がいます。また、皮膚そのものも「垢」として剥がれ落ち、それによって病原菌を物理的に排除して体を守っているともいわれております。
ものすご~~い高い、ジェット機が飛ぶようなところにも、ものすご~~~い深い深海の底の底にも、ものすご~~~い寒い南極にも、ものすご~~~く熱い海底熱泉の湧いているところにも菌はいます。
盲目的な除菌、殺菌よりも、菌を知る事が大切です。
~菌と蹄~
蹄壁は剥がれ落ちないのに、蹄底は枯角として剥がれ落ちて更新されるのも恐らく病原菌を物理的に排除するためではないかと思います。
蹄叉フランも蟻洞も菌が関係しておりますが、まずは「清潔」と「乾燥」の徹底、その後に殺菌消毒剤の利用が有効だと思いますが、同時に盲目的な殺菌消毒剤の利用は馬自身にとって良くないと思うので獣医師などの専門家のアドバイスを仰ぎましょう。
私見ですが、治らない蹄叉フランもあると思います。
「清潔」「乾燥」「疲労管理」がなされているうえでの蹄叉フランであったり、匂いであるのなら、それは恐らく治らないのではないかな~~と思ます。
もちろん徹底的に対処すれば一時期は治るかもしれませんが、気を抜けば当然再発します。
なので、あんまり神経質にならないほうがよいのではないかな~と思います。あくまで私見ですが。
跛行をするほどの蹄叉フランは非常に稀で、もちろんそういった場合は治す努力が必要です。が、程度の低い蹄叉フランは命に係わる事ではないのであまり神経質にならなくても・・・と、思います。
あくまで私見で、「やることはやっているのに治らない」場合で、蹄叉フランの放置を推奨しているわけではございません。
また、過去に蟻洞で蹄底にエクイパックを充填したものを「臭くなったから(勝手に)取った」という事例がありました。
順番の問題です。
蟻洞と蹄叉フラン、どちらが命として危険でしょうか?。
確かに蹄底にシリコンなどを充填すると密閉(嫌気的)になった蹄叉は蹄叉フランになるかもしれません。が、命として危険なのは明らかに蟻洞のほうなので、まずは蟻洞に対して処置をして、蟻洞が改善してから蹄叉フランを治すのが理にかなっていると思います。